人気商標紹介:「味の素」

味の素株式会社のHPから引用
味の素株式会社のHPから引用

1908年に昆布のうま味成分がグルタミン酸ソーダであることを、東京帝国大学の池田菊苗教授が発見しました。その工業化に応じたのが味の素株式会社であり、1909年に商標「味の素」を登録しました。

 

売上が伸びた1920年頃から次々に類似品が現れ、味の素キャラメルや、煙草味の素などの便乗商品も現れました。

 

商品が広く普及するに従い、登録商標「味の素」が普通名称のように扱われるケースも生じました。1933年には、新たに出願した図形商標が「味の素は普通名称である」との理由で拒絶されました。抗告審判で争って登録審決を得ました。

 

「味の素」は戦前から海外でも販売され、35ヵ国で商標登録されていましたが、戦時中に商標権が失われました。1950年台に漢字および欧文字標記で各国に商標登録出願し、現在では約170ヵ国で登録されています。

 

東南アジアや南米で偽物が後を絶ちませんが、需要の大きい国には偽物対策チームを置いて偽物排除活動を行っています。

 

(日本弁理士会「ヒット商品はこうして生まれた!」)

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