264.LOG(平成30年(行ケ)第10143号 審決取消請求事件):弁理士 田口健児

本願商標:LOG

拒絶理由:3条1項3号

指定商品::第36類「建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建

物の売買の代理又は媒介」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言」

 

裁判長は、

「本件商標の査定時において,「LOG」は,本件役務の提供の用に供する建物の種別について,ログハウス,ログキャビンなどの丸太で構成される建物又は丸太風の壁材で構成される建物という一定の内容であることを,本件役務の需要者又は取引者に明らかに認識させるものということができる。」

として、商標権を無効としました。

 

被告は、「LOG」には、他の意味もあると主張していましたが、

「本件役務とは無関係な分野における「LOG」の意義や使用状況は,「LOG」が,本件役務の需要者又は取引者に,本件役務によって提供される建物の種別について一定の内容を認識させるか否かという認定・判断に影響を与えるものではない。」

と却下されました。

 

商標に複数の意味がある場合、直接的かつ具体的はないと判断されるケースも多いのですが、裁判長は役務と無関係な分野で他の意味があっても関係がないと判示しました。