481.音商標「マツモトキヨシ」(令和2年(行ケ)第10126号):弁理士田口健児

本願商標:マツモトキヨシ

拒絶理由:4条1項8号

 

裁判長は、

「本願商標に接した者が,本願商標の構成中の「マツモトキヨシ」という言語的要素からなる音から,通常,容易に連想,想起するのは,ドラッグストアの店名としての「マツモトキヨシ」,企業名としての株式会社マツモトキヨシ,原告又は原告のグループ会社であって,普通は,「マツモトキヨシ」と読まれる「松本清」,「松本潔」,「松本清司」等の人の氏名を連想,想起するものと認められないから,当該音は一般に人の氏名を指し示すものとして認識されるものとはいえない。」

として、登録査定と判示しました。

 

このメロディーと音が非常に著名であるため、このような判決になったと思います。あくまで音商標に限った判断で、この判断の射程が氏名の文字商標にまで及ぶとは思いません。